Case

DX事例紹介

ミカネ工業有限会社

業種

2023年取材

建築鉄骨の加工
2023年から、DXの取り組みに着手

2023年度に大阪DX推進プロジェクトのDX推進コンサルタントの専門家派遣を利用。

Q. DX推進に挑戦するきっかけとなった自社課題は。

当社は顧客である建設会社から建築鉄骨の加工を受注しています。顧客から支給された図面や鉄骨、部材をもとに、鉄骨に部材を溶接して納品しています。扱っているのはビルの柱や梁、屋根に使われる母屋材と言われるものまで大小多種にわたります。
以前からエクセルで製作物の重量管理を主目的に部材、製品をデータ化していました。管理を行うことで支給資材の欠品の時に対応がしやすく、請求を行うときの元データとしても活用できます。
ただ、顧客から送られてくるパーツリストのデータを自社管理用エクセルに移す転記作業が必要でした。1つの案件につき、転記作業だけで3日を要していたのでこれを何とか効率化できないかと考えていました。

一度に40トンもの資材が納入されることも。長尺の鉄骨も受入れ可能。

Q. どのようなDX推進を行いましたか。

パーツリストの転記は主材、各部材ごとに1行ずつエクセルに手入力していたのですが、DX推進コンサルタントの黒﨑氏にあらかじめ関数を入れたエクセルのサンプルを用意してもらいました。依頼を受けた製作物の仕様(主材か部材か、材質、サイズ、単位当たり重量、製作台数、その合計)、数量(主材と各部材の数)のデータ全てを一括してコピー&ペーストするだけで重量データの総合計が算出されるサンプルでしたので、それを自社仕様に自らカスタマイズしました。
また同じ主材、部材がどの製品で使われたのかを調べられるフィルター機能などについても教えていただきました。

Q. DX推進後に経営内容や社内・社員に変化はありましたか。

それまで3日を要していた顧客からのパーツリストのデータ加工が半日で済むようになり、データの転記作業時間が6分の1に効率化されました。黒﨑氏への相談後1カ月ほどでそれが可能になりました。現在は、転記の作業時間を減らすことができた分を、データを活かす時間に充てています。
例えば、すぐに主材、部材の数、重量、製作台数が把握できるようになったので、資材の入荷データと現物とを突き合わせてどの部材がいくつ足りないということを顧客の担当者に報告できるようになりました。
また、パーツリストを元に仕事量や作業段取りを事前に見積もることができるようになり、いつ残業をしなければならないかという予測もつくようになりました。
顧客の担当者とは入・出荷時に作業履歴の撮影データと当社のエクセルの管理データが共通言語となり、正確にやり取りができるようになることで、取引における信頼性も増しました。

顧客の図面に応じて、主材と部材を溶接する

Q. 今後どのような展開を検討されていますか。

エクセル活用の延長で、給与明細とも紐づいている出退勤データについてもそれまで手作業で行っていた休日出勤数のカウントを自動化することができました。
黒﨑氏に会社全体を見ていただき、どの工程でDXできるかの提案をいただきました。候補としては、できあがった製品の寸法確認・検査や、経理まわりでデジタル化が可能ではないかというお話をいただいています。当社のような従業員5人規模の会社では設備投資を伴うような取り組みはなかなか難しいのですが、導入によって効果が出そうなものについては考えていきたいと思っています。

工場の各所に施されたスプレーアート

DX推進コンサルタント黒﨑からのコメント

元々エクセルやデジタルに対して、広い見識をお持ちでしたので、さらに効率化できる手法を別の視点からお伝えした形です。
現状に満足せずに何かできないかと疑問を持った水上社長の思いが、エクセルを活用することだけで改善を実現できた事例です。目新しいデジタルツールの導入が、最適解ではないと言えます。

◆黒﨑の経営相談室コラム記事
https://www.sansokan.jp/akinai/reports/staff_blog/no470.html

「大阪産業局に相談する少しの勇気を絞り出すことで、コンサルタントから無料で複数回の指導が受けられました」と水上社長(左)。
DX推進コンサルタント黒﨑(右)

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