Case

DX事例紹介

株式会社フォレストパックス

業種

2022年取材

砂糖類の加工及び販売、パッケージ・包装加工。2021年6月から、DXの取組みに着手。
2021年度にセミナー受講後、DX推進コンサルタントへの相談、専門家派遣を利用。

Q. DX推進に挑戦するきっかけとなった自社課題は。

DX推進コンサルタント折原(左)と森社長(右)

スティックシュガーの紙包装をOEMで手がけており、3年前からはオリジナル紙包装のシュガーも製造しています。2021年6月には、冷たい飲料に使われるガムシロップ容器の脱プラ化を図るべく、顆粒状の砂糖を紙包装化した「アイスドリンクシュガー」を商品化しました。

DXのことは以前から気になっていましたが、それをテーマにしたセミナーが大阪産業局で開かれることを知り、参加しました。ただ何から始めてよいかわからず、その講師を務めていたDX推進コンサルタントの折原さんと大阪産業局にて面談。その後、会社におよびしました。ヒアリングをしていただく中で、社内で困っている課題を挙げていくうちに、それがDXによって解決できそうだということを知りました。

Q. どのようなDX推進を行いましたか。

マシンスペックが必要なデザイン業務用パソコンの動きが当初より重く、ずいぶん我慢して使用していました。折原さんのやり方は「自分たちでやる」が基本。メモリを増設すればよいとアドバイスをいただき、社員がメモリを選定し、不慣れながらも増設作業まで行いました。

その後、自社のローカルサーバで行っていたデータのバックアップについて、セキュリティ上の観点からクラウド化を実施。これも入門書を見ながら自分たちで進めました。データがどこでも安全に共有できるようになり、在宅勤務も可能に。以前は何かトラブルが生じたら事務機器商社に連絡をし、すべて任せていたのでその費用の削減にも繋がりました。

Q. DX推進後に経営内容や社内・社員に変化はありましたか。

事務所入口に掲げられたスローガン

なぜDXに取り組む必要があるのかを明確にするため、折原さんによる社内セミナーを開催し、社員1人ひとりからスローガンを出してもらい、その中から「DXで面倒を減らす 東大阪の会社」に決めました。日頃から面倒に感じていることを事務、製造の現場から広く声を聞きました。

 

 

大変な労力を要していた手書きの現金出納帳と出金伝票

これまでの経理作業では、生じた経費については現金出納帳に手書きし、出金伝票にも同じ内容を手書きして、そこにレシートや領収書を貼って残していました。その作業をデジタル化してもよいかどうかを税理士に確認を取り、エクセル上で費用と費目を入力すれば自動的に出金伝票が出力できるようにしたことで、作業が大幅に軽減しました。

また、工場には、数百種類ある製造品目ごとに紙包装のデザインや文字の位置などを指定した仕様書があり、これまでは情報が更新されるたび総務担当者が紙に打ち出して工場のファイルに綴じていました。総務部門のパソコンで入力すれば現場に配置したタブレットでリアルタイムに反映され、確認できるようにしました。おかげでミスがなくなりました。
「DXで面倒を減らせる」という意識が全社員に共有できたことで、取り組むスピードが加速しています。

Q. 今後どのような展開を検討されていますか。

「アイスドリンクシュガー」の認知を広げるべく2022年6月から毎日SNSで情報を発信し、既にフォロワーが2000人を超えました。

また、クラウド型業務アプリ開発プラットフォームの導入についても検討を進めているところです。折原さんにすすめられ、経済産業省のDX認定にもチャレンジしています。当社のようなITに疎い会社でもDXが可能だということを知ってもらい、併せて会社のブランド価値も高めていければと考えています。

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