Case

DX事例紹介

無限麻辣湯

2022年取材

なんばで麻辣湯専門店を運営。2022年9月に、モバイルオーダー・決済を導入。
2021年度大阪DX推進プロジェクトのセミナーを受講。

Q. DX推進に挑戦するきっかけとなった自社課題は。

なんばで麻辣湯(マーラータン)の専門店を営んでいます。麻辣湯は、スパイスやハーブがふんだんに入ったスープに好きな具材を加えて食べる料理です。具材を組み合わせる楽しさを伝えたいので、リニューアル以前の店内では、野菜や豆腐などを一定量に袋詰めした具材を冷蔵ショーケースに並べ、お客様自身が手に取って選べるようにしていました。

ところが厨房オペレーションや袋詰め作業の負担が大きく、スタッフがなかなか定着しませんでした。必然的に私が厨房、ホールに入らなければならず、悲願だった商品開発にもあまり手を付けられないという悪循環に陥っていました。

Q. どのようなDX推進を行いましたか。

ショーケース撤去により、新たに座席も確保

注文をスムーズにするためにモバイルオーダーのできるアプリを導入できないかと考えました。同時に決済もできれば会計もスムーズになると思い、両方できるアプリを開発している企業を探すことに。ただ、個人店向けにそのようなアプリを開発しているところは見つからなかったのですが、東京にある麻辣湯のお店でそれができるアプリを使っていること知り、2022年9月下旬に導入できました。

モバイルオーダーを導入することによって、客席のショーケースに置いていた食材を厨房に移して、それをきっかけに厨房の作業やスペースの活用についても見直しました。具材を袋詰めする作業をなくし、作業量を大幅カット。新たに小口のコンロを設置したことにより、オーダーごとに小鍋を使って短時間で作れるようになりました。

Q. DX推進後に経営内容や社内・社員に変化はありましたか。

具材単価と合計額がわかりやすい

お客様はテーブルに貼ってあるQRコードを読み取ればオーダー、決済までできるので、スタッフが業務に追われることが少なくなり、長年勤めているアルバイトスタッフから「心に余裕ができました。ありがとう!」と感謝されました。厨房での作業を効率化したことで、新しく入ったスタッフが仕事を覚えるのに要していた期間も1カ月から1~2週間に短縮できました。
週末は行列ができることも多いのですが、店外でお待ちいただいている間にモバイルでオーダーができるので、入店してから料理をご提供するまでの時間も短縮。回転率が上がったことで、お客様の数、売り上げともに導入前に比べ1.2倍に増えました。

 

Q. 今後どのような展開を検討されていますか。

いずれは広いお店に移ろうと考えており、ひとまず現在の店で実験的に導入したのですが、想像以上にお客様が受け入れてくれたことに感謝しています。今後はお客様にご協力いただけることはお願いし、私たちはおいしい料理を迅速にご提供することに集中していきたいと思っています。モバイル決済については、現在キャッシュレスで支払われるお客様の比率が6割ほどなので、もう少し引き上げることが目標です。

モバイルオーダー、決済を導入したことで、柔軟な具材単価が設定できるなど、店の様々な部分に効果が波及しています。スタッフの定着率アップも期待できます。今後は商品開発に注力できる体制も整えられると思うので、現在発売しているスープのバリエーションを増やしたり、もっと手軽に麻辣湯を楽しめる商品も開発したりしてみたいと考えています。

 

※「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

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