Case

DX事例紹介

株式会社中田製作所【製造業】

工程の可視化で社内が活性化

アルミ専門の精密加工業。多品種少量生産で、1個から対応。ミクロンレベルの要望に対応可能な高精度加工技術を誇る。

Q. DX推進に挑戦するきっかけとなった自社課題は。

当社が1つの図面から作る製品は、1個~数個。不定期で同じ仕事を依頼されることもあります。多品種の製品を扱うため、管理する図面の量は膨大。前に使った図面を探す作業がまず大変でした。そこで2003年頃、図面をPDF化し、過去の製品を検索できるシステムをつくりました。それがDX推進の始まりです。次のきっかけは新人育成。私も営業部長も“勘”や“経験値”で値段を付けていたのですが、営業部長から「これでは営業の若手に見積のつくり方を指導できない」と相談されました。新人の営業は製造現場を知らないため、どの加工でどのくらい時間がかかるか分からないし、作業に見合った見積をつくることも難しいんです。

Q. どのようなDX推進を行ないましたか。

タブレット指示書_中田製作所

タブレットで指示書を確認し、数値を入力

2016年頃から、約3,000万円かけて工程管理もできる新システムを導入しました。まずCADのスタッフが現場のリーダーと工程を組みます。例えば「フライスで2時間、次のマシニングで3時間」と。それを入力すると、どの機械が何時まで混んでいるのか、一目で分かる表になります。現場では1人1台ずつタブレットを持ち、開始時間や終了時間をバーコードで読み取ります。図面番号を検索すればどの工程が終わっているかが分かるし、全員がリアルタイムで工程管理を把握できる状態です。

 

Q. DX推進後に経営内容や社内・社員に変化はありましたか。

工程管理表を共有_中田製作所

工程管理表を全従業員で共有

工程管理表内に作業時間を加味した原価計算が表示されるので、各営業スタッフが製品の値付けを判断できるようになりました。また、機械の混雑度が一目瞭然なので、新規受注の際に営業が納期の見当を付けやすくなっています。工程管理表を見て若い営業が現場のベテランの技術者に「この空いている時間に、作業を入れられますよね」と言えるし、生産性を意識するようになった技術者が営業に「売上につながる仕事をつくれよ」と言うこともあります。さらに工程が可視化されたことで、各部門のリーダーが配分を考えた指示を出すようになりました。リーダー同士もコミュニケーションをよく取っていて、会社全体の活性化につながっていると感じます。

Q. 今後どのような展開を検討されていますか。

このシステムは導入した時のベースが工程管理で、そこから少しずつ改良を重ねてきました。毎月1回、パートナーのIT企業に来社してもらい、課題解決のためにカスタマイズをお願いしています。すでに導入している仕組みにも安定性が欲しい部分もあるので、そこを含めてシステムを完成形にしたいですね。それから、新工場ではロボット主体での製造を計画しています。ロボットのティーチングのための人材を新工場に配置し、売上の拡大を図りたいと思っています。

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